Gakujikai お知らせブログ

18箱目「めでたし、めでたし」

英語のおまけ箱
●今回は中高生向け●

めでたし、めでたし


 どの国にも、その国や地方に古くから伝わる、作者不詳の物語があります。
 日本でいうと “桃太郎” とか “花咲かじいさん” とか “かぐや姫” とかのお話です。

 こういったものを「昔話」「おとぎ話」あるいは「民話」などと言いますが、英語では fairy tale フェアリー・イル〕と呼びます。

 fairy は「妖精」、tale は「物語」の意です。

 特に妖精が登場しない話でも fairy tale と言います。
 空想と不思議に満ちた世界だからでしょうか。

 あ、念のために言っておくと、少年マガジン連載、テレ東で放映されていたアニメ「フェアリーテイル」は Fairy Tail です。
 tail は「しっぽ」です( tale と発音は同じですが)。


 19世紀初め、ドイツの言語学者であるグリム兄弟が祖国の文化を見直すために、各地方に伝わる fairy tale を集めた本を出版しました。
 それがグリム童話と言われているものです。

 グリム兄弟よりずっと以前、17世紀末に、フランスの詩人シャルル・ペローという人が同じようなことをやっています。
 これはペロー童話と言われています。

 グリムもペローも、ヨーロッパに伝わる fairy tale を収集しているので、かぶっている話がいくつかあります。
 “シンデレラ” だとか “赤ずきん“ の話とか。

 また、どちらも、収集した fairy tale は必ずしもストレートに紹介されているわけではなくて、多少は脚色が加えられているようです。


 誤解されやすいのが、アンデルセン童話というものです。
 これは fairy tale を集めたものではなくて、ざっくり言うと、19世紀中頃に、アンデルセンというデンマークの作家が創作した小説集だと思ってください。

 fairy tale とは、作者が不詳、不明であるのが基本です。
 もっとも、アンデルセンの各作品は、fairy tale の形式を強く意識して書かれていますが。


 ほとんどすべての fairy tale は、

Once upon a time, …
「むかし、むかし…」


という出だしで始まります。

Long, long ago, …

という言い方もあります。


 そして、締めの文で最も多いパターンは、何といっても、

… and they lived happily ever after.
「そして、二人はいつまでも幸せに暮らしましたとさ」

㊟ ever after「永遠に」「末永く」

 だから、英語圏では、この文が書かれたボードを掲げて、結婚披露宴の記念写真を撮ってもらう新婚カップルも多いです。

 タオルだとかマグカップだとかの日用品に、ディズニーアニメの、いろんな名セリフをあしらったデザインをほどこしたものが、東京ディズニーランドやディズニーシーのショップで販売されています。
 これらのグッズは happily ever after シリーズと呼ばれています。
 もちろん、この名は、上記の文から来ています。

 また、スゴく古い英和辞典や英語参考書を見ると、上記文は「めでたし、めでたし」と訳してあって、ちょっと笑ってしまいます。

●語り手/英語科・鈴田●

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