中3生徒が英検1級合格!学而会の英検対策

英語のおまけ箱 152箱目「『いただきます』の英語は ないッす!」

●今回は中学生向け●

以前、20箱目で「『ただいま』の英語はないッす!」という記事をおおくりしました。

今回は「『いただきます』の英語は ないッす!」という話です。

タイトル通り、そのまんまの話です。

英語圏には「いただきます」にあたる表現はありません。

昔、ある著名な文化人が「『いただきます』は『命をいただきます』ということです」とラジオで言っているのを、わたしは聞いたことがあります。

「食べる」という行為は、ある意味、生物の命をいただく、ということです。

その命のおかげで、わたしたちは生きながらえることができます。

食事を開始する際に「いただきます」と発するのは、「あなたが提供してくれた命を、ありがたく頂戴します」と、動物、魚、植物に感謝の意を表明しているわけです。

これは、仏教、神道から来ている思想だと思われます。

英語圏には、こういった思想、文化はないので、「いただきます」に該当する表現もないわけです。

小中学生だと、「いただきます」は、集団で食事するときの合図、掛け声、みたいに思っている人もいるかもしれません。

確かに、その面もありますけどね。

では、英語圏の人々は食事を始める際は、何と言うのでしょうか?

……特に何も言わないです。

「一人で食べる場合は何も言わないだろうけど、何人かで食べる場合は何か言うでしょ?」と、今、突っ込みを入れた人もいるかもしれません。

……やっぱ、何も言わないです。

ま、あえて言うと、
Let’s eat.
ぐらいですかね。

「食べましょうか」ってことですね。

Let’s dig in.
というのも考えられます。

dig in は「食べ始める」という意の動詞です。

ただ、これはカジュアルな感じが強いので、友人同士なら良いですが、目上の人たちばかりの席では避けたほうがいいかも。

料理を作ってくれた人がその場にいる場合は、
Wow! They look delicious!
「わあ、おいしそうですね」

とでも言えば、作ってくれた人は嬉しい気分になってくれます。

ここでのthey は、出された料理を指しています。

ふつうは、複数の料理が出されるでしょうから、they です。

料理が一品だけの場合は、it にしても良いです。

delicious は、great とか yummyに変えても良いです。

ただ、yummyミ〕は、カジュアル感が強いです(もともと赤ちゃんコトバだったので)。

●語り手/英語科・鈴田