●今回は高校生向け●
141箱目「マクドナルドの新製品」
今回は大学受験生に少々有益なお話だと思います。
入試で出題される英文には、あるクセがあります。
それは、「同じ物《者》を、いろいろな単語を使って言い換えるのを好む」ということです。
ふつう、文章を書く際、使用する言葉は統一しないと、別のものを指している感じになり、わかりにくい文章に思われます。
でも、それは、あくまでも日本語での話です。
英語は、真逆です。
英語は、同じ単語を繰り返すのを非常に嫌います。
同じ語の繰り返しは、語彙が貧弱で幼稚な文章に思われるのです。
できる限り、別の語にどんどん言い換えていくのが英語流です。
例えば、マクドナルドが肉を使わないハンバーガーを販売し始めた、という話を展開する場合、
最初は「マクドナルドの、植物を土台としたバーガー」と表現し、これ以降は…
↓
「植物由来の、そのハンバーガー」
↓
「そのバーガー」
↓
「肉なしパティ」
↓
「これ」
↓
「その新製品」
↓
「その食品」
↓
「その代替肉食品」
と、文章の中で次々と表現を変えていきます。
結局、これらすべて、最初に記述した、「マクドナルドの、植物を土台としたバーガー」のことなんです。
ということは、これから皆さんが長文を読んでいて知らない単語に出会った場合、「ひょっとしたら、その直前にある単語を言い換えただけじゃないのか?」と、疑ってみましょう。
もし、そうならば、問題なく読み進めることができますね。
●語り手/英語科・鈴田
*マクドナルドの話は、NHKラジオ「高校生からはじめる『現代英語』」(2022年3月)テキストの記事を用いました。