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英語のおまけ箱 15箱目「どんな美容師だよッ!」

15箱目「どんな美容師だよッ!」

●今回は高校生向け● 

どんな美容師だよッ!
学而会 英語のおまけ箱 23箱目

「使役動詞」という言葉を聞いたことがありますか?

「人に~させる、~してもらう」といった意の動詞のことです。
 
make, let, have の3つです。

make A C
let A C
have A C

どれも C の部分は動詞の原形が来ます。
 
訳しちゃうと、すべて「AにCさせる、Cしてもらう」と、同じような具合になります。
 

 
しかし、それぞれ、ニュアンスの違いがあることも押さえておきましょう。
 
学而会は言うまでもなく、学校や他塾の先生たちもがっちり教えてくれることではあります。
 
ただ、「英語のおまけ箱」12箱目で紹介したマーク・ピーターセン氏が「マーク・ピーターセンの見るだけでわかる英文法」(アスコム刊)という著書のなかで、使役動詞の意味の違いをハッキリさせるために、非常に面白い例文を挙げていますので、紹介したいと思います(66頁~73頁)。

氏は “美容師に髪を短く切ってもらった” という話に統一して、説明しています。 

まず、make は、一言でいうと「強制」です。

「相手に無理強いして何かをさせる」んです。

I made the beautician cut my hair short.

これは、「あなたの髪を短く切るのは絶対イヤです」という美容師に(どんな美容師だよッ!)、「切らないと痛い目に合わせるぞ」と言って、無理矢理、強制して切らせたということです。
 
force A to ~(~は動詞の原形) compel A to ~(~は動詞の原形)を用いて同意の文にもできます(どちらも『A に~することを強制する』)。
 
 
let 「許可」です。

I let the beautician cut may hair short.

これは「ぜひ、あなたの髪を短く切りたい」と切望する美容師がいて(どんな美容師だよッ!)、いいですよ、どうぞと言って、切らせたわけです。

allow A to ~(~は動詞の原形)permit A to ~(~は動詞の原形)を用いて同意の文にもできます(どちらも『A が~することを許す、許可する』)。

have は「強制」や「許可」といったことと関係はなくて、させるほうと、してもらうほうとの関係が「頼みさえすれば当然それをしてもらえる」間柄であるときに使います。

美容院は、お金を払って髪を好きなようにしてもらう当然の場所ですから、「美容師に髪を短く切ってもらった」は、 

I had the beautician cut my hair short.

が 最もしっくり来るわけです。

また、使役動詞として get も挙げる文法書や先生も多いですが、わたしは個人的には、get は使役動詞の仲間には入れません。

用法がちがうからです。

上記3動詞でいう C の部分が、動詞原形ではなくて、不定詞( to ~ )が来るからです。

get A to ~(~は動詞の原形)

という形で使います。

get A to ~「なんとか A を説得して~させる、してもらう」という感です。

I got the beautician to cut my hair short.

この場合、この美容師は超カリスマ美容師です。

「わたしはアーティスト。客の要望は、一切受けない。自分の心のおもむくままに客の髪をイジるのよ」という美容師です(どんな美容師だよッ!)。

頼みさえすれば当然それをしてもらえる美容師ではありません。

その美容師に、「なんとか、短く切ってもらえませんかね」と、説得して切ってもらったわけです。

なお、今回の記事に登場した動詞と用法はすべて、大学入試英語の基本&頻出事項です。

受験生は、きっちりと覚えておいてください。

●語り手/英語科・鈴田●