●今回は中高生向け●
144箱目「『ガリガリ君』も『パピコ』も」
日本語でいう「アイスクリ-ム」は、英語でも ice cream です。
ただし、日本語「アイスク-ム」は、「コンビニでアイス買ってこよう」みたいに、「アイス」と短縮する人がかなり多いですが、英語では、そのような短縮は決してしません。
常に ice cream という形で用います。
英語で単に ice だけだと、「氷」の意味になりますので、注意してください。
アイスクリームは乳製品ですが、乳成分がまったく入ってなくて果汁やシロップを凍らせた氷菓があります。
これは日本語では、「アイスキャンディー」と呼んでいます。
「アイスキャンディー」は和製英語です。
つまり、純粋な日本語です。
英語では popsicle〔ポープスィクル〕と言います。
他の語もありますが、アメリカ製のテレビドラマや映画を見ていると、この言い方を最もよく耳にします(ice popsicle という場合もあり)。
よって、日本の小中高生は、「アイスキャンディー」に当たる英単語は、
popsicle と、覚えておけば良いと思います。
ice creamは基本、不可算名詞扱いですが、 popsicle は加算扱いで使っていることが多いようです。
つまり、a popsicle とか popsicles という形で使います。
popsicle は、全体の形がスティック状だったり、木製の棒が突き刺してあったりするものがほとんどなので、いかにも「加算名詞」という感じが強いからでしょうか。
「アイスキャンディ」にしても、「アイスキャンディー3本下さい」といった言い方しますしね。
また、popsicle を辞書(アンカー英和・学研)で調べると、「商標」と記されていますので、この語は、もともと固有名詞、商品名だったのでしょう。
122箱目「ティッシュと絆創膏」で述べたように、あまりにも人気があるので次第に一般名詞化していった、という、英語圏でよくある現象です。
というわけで、「PINO」とか「雪見大福」はice creamでしょうが、「ガリガリ君」とか「パピコ」は、popsicleです
●語り手/英語科・鈴田
今回の関連事項として、122箱目「テイッシュと絆創膏」に加えて、121箱目「candy! キャンディ!」もご覧いただけるとうれしいです。