●今回は中高生向け●
122箱目「ティッシュと絆創膏」
「ティッシュ」は、英語でもtissue でOKです。
ただし、発音にはちょっと気をつけたほうが良いかもしれません。
英語ネイティブに〔ティッ、シュ〕と発声すると、通じなかったり聞き直される可能性が高いです。
〔ティシュー〕みたいな感じが良いです。
〔ティ〕の部分に強勢を置いてください。
よって、
May I have a tissue?
「テイッシュ1枚、いただけますか」
は、非英語圏の英語学習者の英語としては、きっちり通じる立派な英語だと言えます。
でも、ほとんどの英語ネイティブは、
May I have a Kleenex?
と言うと思います。
実は Kleenex〔クリーネクス〕というのは、銘柄、商品名です。
英語圏で最も知られているティッシュと言えば、何と言ってもKleenexなんです。
ですから、たとえ他社製品であっても、テイッシュであれば皆Kleenex で済ませてしまうんです。
わたしたちから見ると、「ネピアの立場はどうなるのだ?」「スコッティは、どよ?」「エリエールは?」と言いたくなりますね。
「おまけ箱」114箱目でも述べましたが、英語圏、特にアメリカの人々は、固有名詞を尊重するというか、好きだよなあと思います。
同様の例としては、「絆創膏」が、そうです。
「絆創膏」は、たいていの英語ネイティブは、
band-aid 〔バンドエイド〕
と言います。
厳密に言うと、これも銘柄、商品名です。
Johnson & Johnson という企業がこの絆創膏を開発・販売し、以来、英語圏で最も売れている絆創膏ですから、他メーカーの製品であっても、band-aid と呼ぶ人がほとんどなわけです。
仮に、band-aid という語を使わずに「絆創膏」を表すとしたら、
adhesive bandage
といったところでしょうか。
adhesive〔アドヒースィブ〕は「粘着性のある」、bandage 〔バンディッジ〕は「包帯」の意ですから、なんだか、説明的な言い方になってしまいますね。
●語り手/英語科・鈴田