●今回は中高生向け●
149箱目「『頭』と『しっぽ』はあるけど…」
英語圏でよく知られている「なぞなぞ」の一つに、
What has a head and a tail, but no body?
というのがあります。
訳すと「頭としっぽはあるけど、胴体は無いもの、な~んだ?」
ですが、答えは… a coin(コイン)です。
なぜそうなるのかを解説します。
英語で head は「頭」、tail〔テイル〕は「しっぽ」、ということは、中高生の皆さんもご存知だと思います。
実は head は「《コインの》表」、tail は「《コインの》裏」という意味もあるんです。
ですから、head と tailはあるけど、body は無いということで、答えは
a coin
となるわけです。
ただ、厳密に言えば、head を「《コインの》表」の意味で使う場合は必ず、heads、
tail を「裏」の意味で使う場合は必ず tails と、複数形にします。
二つの物事のうち、どちらにするかを決めるときに、
Heads or tails? 「表にするか、裏にするか?」
と言って、親指でコインを空中に、はじき上げる場面を見たことがある人もいるでしょう。
ところで、「表」「裏」の意味で用いる場合、なぜ、heads, tails と複数形にしないとダメなのかは、わたしはまったく知りません。
ひょっとして文法的には、このときの ~s は、複数形の~sとは、まったく違うものなのかもしれません。
●語り手/英語科・鈴田