●今回は中学生向け●
何代目ですか?
学而会 英語のおまけ箱 34箱目
「『ケネディは、アメリカ合衆国の何代目の大統領ですか』を英語で言うには困難。
英語には『何代目?』と尋ねる言い方がないからだ。
これは英語の欠点の一つである」
…みたいなことを、わたしは高校時代、何かで読んだことがあります。
どの言語にも、欠点というのはなくて、宇宙の切り取り方が違うだけだと、わたしは思っています。
でも、たしかに、英語で「何代目?」と直接尋ねる言い方は、わたしも瞬間的には浮かびません。
実際、英語ネイティブはどんな言い方をしているんだろうと最近ふと思って、ネットで調べてみました。
そうしたら、なんだ、いっぱいあるじゃん、と言うぐらいありました。
けっこう難しい表現が多くて、日本の中学生が使いやすいのは次の二つだと思います。
「オバマは、アメリカ合衆国の何代目の大統領だったのか?」を尋ねたいとして…(オバマは 44代目の大統領です)
【方法 ①】
まず、
I know George Washington is the first president of the United States,
「ジョージ・ワシントンは、アメリカの初代大統領であると知っています」
などと言う(別に Washington じゃなくても構いません。何代目かはっきりわかっている大統領名なら誰でもOK)。
そして、その後に、
and Obama is … と言いながら、ここで口ごもったり、「えーと」と考え込む仕草をすれば、聞いている相手が the 44th と答えてくれるはず、というもの。
直接、相手に尋ねるのではない方法ですね。
相手に直接質問する言い方だと、次の方法が、おすすめです。
【方法 ②】
How many presidents were there before Obama?
つまり「オバマの前に、何人の大統領がいましたか?」と表現するわけです。
なるほど、と思ったでしょ?
とっても簡単でいいですね。
ただし、ひとつだけ注意しなくてはいけないことがあります。
聞かれた人は、43 presidents と答えるはずです。
たしかに Obama の前には43人の大統領が存在していますからね。
でも、あなたが知りたいのは「何代目か」ということです。
「何代目か」ということだと、43に1を足さなければならないんです。
だから、この尋ね方は、相手の答えに1を足して理解する必要があります。
これら以外の尋ね方を知りたい人は、自分で調べてください。
See you !
●語り手/英語科・鈴田●